2016年12月3日土曜日

若きグルジアの日々

12/17(土)~岩波ホールで公開される、グルジア人監督オタール・イオセリアーニのフランス映画「皆さま、ごきげんよう」"Зимняя песня"公開記念に、アテネ・フランセ文化センターで貴重な旧作の上映があります。

オタール・イオセリアーニ監督特集
12/5(月)~12/10(土)

12/5(月)はグルジア時代の作品。
イオセリアーニが彼らしく、心の底からいいと感じられる作品を作っていたのは、70年代まで、つまりグルジアにいた頃。なので、この日のプログラムで網羅できる。

13:20「四月」"Апрель"「落葉」"Листопад"
★「四月」は台詞なしの素敵な小品(46分)。天才はデビュー作から天才なのだ。
16:30「歌うつぐみがおりました」"Жил певчий дрозд"
★この作品の主人公ギアは後の「月曜日に乾杯!」「ここに幸あり」のヴァンサンの原型。
19:00「田園詩」"Пастораль"
★グルジア出身の映画人の中でもイオセリアーニは完全に都会派。なので、都会人の見た田園風景を描いています。
※「四月」「落葉」は二つで1プログラム。
※18:00~はらだたけひでさんのトーク


12/6(火)はフランス移住後の作品群。
13:20「蝶取り」"Охота на бабочек"
★ここに現れる日本人はかなり変(自転車に乗っている姿は中国人か!なのですが)。ラストの漢字には絶句。日本はバブル真っただ中、世界中のお城を買いまくっていたのです。完全に昔話。
15:50「群盗、第七章」"Разбойники, глава VII"
★俳優が一人数役演じるのがパラジャーノフの「ざくろの色」とかモスクワのフォメンコ工房の劇みたい。内容はこてこてグルジアなので、歴史の予習をして臨もう。
19:00「素敵な歌と舟はゆく」"Истина в вине"
★この作品からお孫さん登場。今や親族いろいろ出演させます。
※18:00~宇田川幸洋さんのトーク

12/7(水)
12:40「月曜日に乾杯」"Утро понедельника"
★イタリア万歳!とはいえ、リフレッシュ休暇が終われば労働者は再び仕事に向かうのであった。
15:20「四月」"Апрель"「落葉」"Листопад"
19:00「歌うつぐみがおりました」"Жил певчий дрозд"
※18:00~坂本安美さんのトーク

12/8(木)
13:50「田園詩」"Пастораль"
16:00「蝶取り」"Охота на бабочек"
19:00「群盗、第七章」"Разбойники, глава VII"
※18:00~中原昌也さんのトーク

12/9(金)
13:50「素敵な歌と舟はゆく」"Истина в вине"
16:00「月曜日に乾杯」"Утро понедельника"
19:00「四月」"Апрель"「落葉」"Листопад"
※18:10~古賀太さんのトーク
※注意!「月曜日に乾杯」以降は、チラシ記載の時間から変更になっています。

12/10(土)
13:00「月の寵児たち」"Фавориты луны"
15:10「そして光ありき」"И стал свет"
17:10シンポジウム 沼野充義先生・筒井武文さん・金子遊さん


今回上映されない作品
「トスカーナの小さな修道院」"Маленький монастырь в Тоскане"
「唯一、ゲオルギア」" Грузия одна"
「ここに幸あり」«Сады осенью»
「汽車はふたたび故郷へ」«Шантрапа»

2016年10月21日金曜日

КНИГА『ヒトラーの娘たち ホロコーストに加担したドイツ女性』


戦争に直接関わった女性たちのレポートとしてはアレクシェーヴィチの『戦争は女の顔をしていない』が強烈だが、ナチスの下っ端の職員として、あるいは隊員の妻・愛人として、ホロコーストに関わったドイツの女性たちにスポットを当てた本書は更に衝撃的。ユダヤ人の子どもたちを飴でおびき寄せ、壁に叩きつけて惨殺、或は狩りのように射撃、ジャーマンシェパードに子どもたちを襲わせ子どもたちを引き裂く。
それでもそんな彼女らの殆どは戦後も刑に服することはなかった。終身刑を受けたのはたった一人、それも晩年には釈放された。生き延びた被害者の証言は往々にして証拠不十分とされ退けられている。

256ページ
本書に登場する女性は誰一人として、殺されなければならなかったわけではない。ユダヤ人を殺すことを拒否しても罰を受けることはなかった。

それでも敢えて殺したのは、しかし特別残忍な、人間性を失った異常人格者というわけではなく、ちょっと欲深かったり野心があったりした普通の人で、周囲の雰囲気に流され楽な方に流れた人たちである。
実に多くを考えさせられる。

2016年10月15日土曜日

◆Спектакль今年もあります「12の月のたき火」

人形劇団プーク クリスマス連続公演
12月16日~27日 新宿駅南口・プーク人形劇場『12の月のたき火』

★年末年始の定番プログラム、日本では(たぶん世界的にも)サムイル・マルシャークの『森は生きている』«Двенадцать месяцев»で知られる、継母によって厳寒の森へ花を探しに遣られた娘が幸せを見つけるお話は、人形劇団プークでは、スロヴァキア民話による『12の月のたき火』として上演されます。


プーク人形劇場では、11月3日~27日にチェコのカレル・チャペック原作『ゆうびん屋さんのお話』とステーエフ原作『ひとまねアヒル』、2017年1月2日~5日にロシアのウラジーミル・オルロフ原作『ハリネズミと金貨』(同時公演「スカーフのファンタジー」)も上演される。

大好きなお話。心がぽかぽか暖まる!森の皆が温かく冬を過ごせますように!

オデッサ・コスモス: ◆Спектакль森は生きている/12の月: 年末年始の定番「森は生きている( 12 の月)」 «Двенадцать месяцев» 特集です。 ①劇団仲間公演「森は生きている(十二月物語)」  サムイル・マルシャーク作湯浅芳子訳髙田潔演出  12/23 (水・祝)~ 27 (日)・ ...

2016年10月8日土曜日

◆КИНОФИЛЬМ「こころに剣士を」

フィンランド・エストニア映画
ルーマニア映画「トレジャー」を観に行ったヒューマントラストシネマ有楽町でフライヤー入手

12/24~

2016年10月3日月曜日

КНИГА『私のロシア文学 (文春学藝ライブラリー)』


当初は西洋文学講義のつもりだったというが、お好きで馴染みのロシア文学講義に。それを講義口調のまま書籍化。なので、読みやすい。
著者(ロシア文学専門ではない)の好みがかなり色濃く出ているので、ブーニンについては非常に説得力がある反面、ブルガーコフあたりは苦しい。

2016年10月2日日曜日

◆КНИГА『五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後』


一人一人の人生が重たいが、救われる明るさがある。
特に最後のカザフスタン住まいのロシア人、訪ねてくる日本人同窓生を寮歌をずっと歌って待っていてくれたり、若者の応援に乗り出したりと、心温まる。
読んでよかった。
記憶し、伝えていくべき歴史だ。
(けれど、この本が出たことによって、身に何らかの不幸が降りかかる人がありませんように、と祈る。)

「建国大学は徹底した『教養主義』でね」と百々は学生に語りかけるような口調で私に言った。「在学時には私も『こんな知識が社会に役に立つもんか』といぶかしく思っていたが、実際に鉄砲玉が飛び交う戦場や大陸の冷たい監獄にぶち込まれていた時に、私の精神を何度も救ってくれたのは紛れもなく、あのとき大学で身につけた教養だった。」(101p)
この言葉は大切にしたい。

2016年9月18日日曜日

◆КИНОФИЛЬМグルジア映画いろいろ

9月17日から岩波ホールで公開の二つのグルジア映画(「みかん~」はエストニア映画でもある)、心に滲みる作品。
ただグルジア映画の限界かと思うが、アブハジア紛争を取り上げながらアブハジア人を正面から描けてはいない。グルジア人と対峙するのがアブハジアを応援しに来たチェチェン人になっていたりする。

「みかんの丘」
昨年のEUフィルムデーズで「タンジェリン」というタイトルで上映された作品。



「タンジェリン」エストニア+グルジア
中心人物4人の俳優それぞれがいい雰囲気。そこにアブハジア人が入っていないのは残念だが、グルジア人監督としてはアブアジア紛争を描くにはこれがぎりぎりだったのだと思う。アブハジア人が言ってしかるべき台詞をグルジア人兵士に言うのはチェチェンの契約兵士
アニメーション以外のエストニア映画はEUフィルムデーズで何本か観たがやっと何とか観賞に耐えるのが来た感じ。それが「タンジェリン」。敵同士一つところに居合わせて反目しつつという設定は「ノーマンズランド」その他よくあるものではあるけれど。
EUフィルムデーズ今日観た「マコンド」「タンジェリン」ともチェチェン人が登場。「タンジェリン」はグルジア人監督のエストニア作品。エストニア人、グルジア人、チェチェン人。アブハジアが舞台ながらアブハジア住民は出てこない。兵士達がちらりとだけ。
今年のEUフィルムデーズのベスト作品。
連休中に観た「マックスへの手紙」で、アブハジア人マックスの「隣近所に住んでいたグルジア人には何の恨みもないが、突然グルジア軍が攻めてきて戦うしかなかった。こうなった以上もうグルジア人と一緒には暮らせない。難民になったグルジア人の人たちは気の毒だと思う。でももうソ連時代には戻れない。戻れたらどんなにいいかと思うが」という言葉(←正確な再現ではない)を重く思い出す。アブハジアでも南オセチアでも、そしてドンバスでも、そうなってしまったのはいったいなぜ?
戻れない、が、それでも殺しあわずに生きていかなければいけないのだ、人間は。
まずは他人の言葉や信じるものを奪うことがあってはならないのだ。

「とうもろこしの島」

 
昨年の東京国際映画祭で「コーン・アイランド」というタイトルで上映された作品。
 

寡黙にして雄弁な東京国際映画祭の上映作品(3)「コーン・アイランド」

グルジア映画で、極端に台詞が少ない中で、中心人物の老人と孫娘はアブハジア語を話すようだ。
兵隊たちはグルジア語のようで、脱走兵と老人・娘は言葉が通じない、という設定なのか。

川と中州の自然描写は素晴らしいが、やはりいささか退屈・・・。
こういう映画って、なぜか数年に一回は出てくるのだ。※
なんだか観たことある感じだな、と思いながら観ていた。

※例えば2008年の東京フィルメックス映画祭で観た「デルタ」というハンガリー映画とか。

グルジア映画も、去年東京国際映画祭で観たのは素敵な作品で、一般公開を切望するものだったが、今回のこれはこれっきりだろうなあ。

・・・というのが、当時の感想だったが、「タンジェリン」とセットで、岩波ホールで公開中(11/11(金)まで)。
「みかん」のおかげだよ、「とうもろこし」!
どちらもアブハジア紛争から約20年経って、「グルジアは被害者!あいつらが悪い!」とは言わない、ぎりぎり良心的な立場といってよいようなものができたようなのだが、それでも当然「中立的すぎる」みたいな攻撃はあったというし、プログラム中グルジア映画遺産保護協会会長も「みかんの丘」の解説で史実と相違するなどと作者を非難していて興ざめであるが。

以下小ネタ。

「みかんの丘」ザザ・ウルシャゼ監督の父ラマズ・ウルシャゼРамаз  Урушадзеはプログラムによると「サッカーのソヴィエト代表の著名なゴールキーパー」。実際にはソ連代表としては2試合出場のようだけど、64年スペインでの欧州選手権準優勝時のメンバーだった。
(当時の正キーパーはあのレフ・ヤシンである。)

アブハジア人祖父と孫娘がいる中洲にやって来た兵士達が、ワインしかないと言われて、寧ろ有難いとか言って小宴会始めようとする場面、あれ?グルジア人?じゃなくてやはりアブハジア人達なんだね。

90年代という設定のはずだけど、「とうもろこし~」ではグルジア人兵士たちの肩章が現在のグルジア国旗のようだった(軍旗ではなかったと思う)。
当時の国旗は違うものだったと思うが。

また、岩波ホールでは、12/17(土)~イオセリアーニの新作公開とのこと。
いつもっぽいのんしゃらん映画らしい。
グルジアにいた頃の作品の方が100倍好きだが、ありがたいことに12/5~12/10アテネ・フランセ文化センターでオタール・イオセリアーニ監督特集がある!
交渉中ながら、上映予定作品は「落葉」!!!「田園詩」!



 

2016年9月10日土曜日

◆КНИГА『23000: 氷三部作3 (氷三部作 3)』

三部作の最終巻で妙に現代的になって流行りの固有名詞が氾濫する。日本のコギャルの描写など苦笑する。
あれっていう終わり方。というか、途中から方針変えたみたい。
狂信的なカルトの行く末ということで、仲間内以外には何してもいい、手段としか見ないという態度に、全く共感できず(まあアンチテーゼだろうけど)。
やっぱりソローキンだなあ(今までの作品よりエログロは抑え気味だったけど)、バラバノフみたいだなあ、という感想で、それでもこれまでの路線とは「心」とか言い出した点で違ってきているので、今後ソローキンは晩年のバラバノフみたいになるのかもしれない。

◆КНИГАウラジーミル・ソローキン「氷 氷三部作2」
◆КНИГАウラジーミル・ソローキン「ブロの道 氷三部作1」  

2016年8月18日木曜日

◆КНИГА『チェーホフさん、ごめんなさい』

Я очень рада, что получила эту книгу от Кодзима сан!

表紙の画像が出なくて残念。これまでの未知谷のチェーホフ・コレクションが並んでいて心ときめく。栗毛色の犬がじっとこちらを見つめる『カシタンカ』、ザトゥロフスカヤの描く墨絵のように力強く内省的な『ロスチャイルドのバイオリン』『モスクワのトルゥブナヤ広場』、何度も何度も読み返す『大学生』『たわむれ』『ワーニカ』、小さな三部作『すぐり』『恋について』『箱に入った男』 これらの刊行に、訳やプロデュースで関わってこられた児島宏子さんが、チェーホフさんに話しかけながら作品を語っていくエッセーだ。
現代ロシア文化の大家たち、ノルシュテイン、ソクーロフ、それに日本が誇るパペットアニメーションの巨匠川本喜八郎とのエピソードも惜しげなく語られる。ウンベルト・エーコまで登場する!
限りなく贅沢な小品群だ。
逸る気持ちを抑えながら、じっくり読もう。何度も何度も。
私もチェーホフさんに呼び掛けながら。

それにしても、チェーホフはいくら語っても語りつきない。 誰もが「私のチェーホフ」を語りたがる。

 
上段左から『ワーニカ』『カシタンカ』『チェーホフさん、ごめんなさい』『すぐり』
川本先生の『チェコ手紙&チェコ日記』
中段『大学生』
下段左から『たわむれ』『ロスチャイルドのバイオリン』『少年たち』『可愛い女』
 

2016年8月7日日曜日

◆КНИГА『マイダン革命はなぜ起こったか ロシアとEUのはざまで』

冒頭で著者が書いているように「私的ウクライナ論」で、当地の政治家や住民に会って話しました、というのが主なので、学術的な分析はない。なので、期待していたものとはかなり違った。
本にしなくてもブログやツイッターで充分なのでは?

「EURO2012の栄光と挫折」という章の見出しに、あれって栄光なの??と驚いたが、開催国でありながらグループリーグ敗退というウクライナ代表の話ではなかったのだね。
インフラ整備の話。(それもポーランドと比較してもUEFAや参加国の関係者を散々苛立たせるような遅延ぶりで「整備」と言ってよいのかと思うけれど。)
「今から考えてみると、ヨーロッパ最大のスポーツイベントを成功させ、欧州の一人前の国に認められたという感覚は、実は幻想で後にEU加盟への過大な期待を持たせただけではなかっただろうか。」云々。

まあ、無論今のウクライナでユーロが開催できるとは到底思えず、最初で最後の絶妙の機会だったということなのだろうけど、肝心のウクライナ代表の出来があれだったので、栄光とか成功とか、そういう言葉から程遠い気がしていた。

2016年8月2日火曜日

◆КИНОФИЛЬМ「フランコフォニア ルーヴルの記憶」

「フランコフォニア ルーヴルの記憶」《Франкофония》
アレクサンドル・ソクーロフ監督2015年ロシア・フランス・ドイツ・オランダ

10/29(土)~渋谷・ユーロスペース

「エルミタージュ幻想」は90分ワンカットで話題に。
エルミタージュは今まで4回訪ねているので、ある程度(あくまである程度!)場所の感覚は掴めたのだけど、ルーヴルは行ったことないからきっと新鮮な気持ちで観られるだろう。



ルーヴルにも猫いないのかな?

2016年7月21日木曜日

◆КНИГА『アゼルバイジャン 文明が交錯する「火の国」』


廣瀬先生はサッカーについての記事は「観てないだろ!」と大いに突っ込みなくなるような低レベルのことを書かれていたが、カフカースに関してはそうでもなかった。アゼルバイジャンについての本なので基本アゼルバイジャン側に立脚しているが極力アルメニアの主張も併記はしている。

2016年7月17日日曜日

◆КНИГА『軍事大国ロシア』

遅まきながらようやく入手したこの本なんですけど。




分厚くてめげそう。

2016年6月12日日曜日

◆КНИГА『8号室 コムナルカ住民図鑑』

画家のガガさんことゲオルギイ・コヴェンチュークが思いがけず昨年世を去っていた。芸術家の血筋としてはとても恵まれた血筋で、叩き上げの人の苦労はわからないかも、などと思っていたが、こちらはソ連時代のレニングラードの共同住宅住まいを綴ったエッセイで、これまで『ガガです、ガカの』で読んできた楽天主義満載の天才アーティストという印象とは違った面が見えてくる。
というのはコムナルカ(共同住宅)に暮らす人々の人生は、下町のお節介と人情みたいなハートウォーミングな話題に終始するほど甘くはない、いやむしろ予想以上に過酷だという読後感を持ったからだ。
何より、あの時代は過ぎ去り、当時同じコムナルカに住んでいた人々は殆どが故人である。作者のガガさんさえ、もういらっしゃらない。
『私のモスクワ 心の記録』だと当時の生活は古き良きソ連の回顧として語られるが、こちらはもっとずっと苦い味が残る。

2016年5月15日日曜日

◆КНИГА『リトヴィーノフ ナチスに抗したソ連外交官』


『令嬢たちのロシア革命』の斎藤治子先生著。内戦や干渉戦争で困難を抱え孤立無援状態だった初期ソ連で外交(と通商)に手腕を発揮した、特に軍縮・平和外交、そして「明日では遅すぎる」「今日ならまだ間に合う」と演説、ヒトラーの凶暴性をいち早く見抜き計略阻止に腐心したリトヴィーノフ。メンシェヴィキからの転向組ではなく生粋のボリシェヴィキ、粛清を生き抜く、等々興味深い人生。
ただ、現実のソ連では彼の平和外交理念が生かされたとは言えない。


2016年4月27日水曜日

◆КНИГА『南十字星共和国』

ロシア革命初期の混迷を生きた象徴派ブリューソフの、素朴に屈折した、夢幻・倒錯にまみれた短編集。後味はどれも悪い。ブルガーコフほど笑いの要素はなく、ベリャーエフほど科学の未来を信奉していないから。凄く、時代性を感じる。一方、スターリンの粛清の時代をよく生き延びたものだ…。
私はしがない文房具屋の売り子の妄想を描いた『ベモーリ』が気に入った。

2016年4月7日木曜日

◆КНИГА『陽気なお葬式』

さすがウリツカヤ。小難しくないのでさらさら読めてじっくり心に滲みてくる。でも前作の『通訳ダニエル・シュテイン』の方が好み。主人公アーリクは何故もてもてなのかな?

2016年3月21日月曜日

◆КНИГА『ユダヤ人虐殺の森―リトアニアの少女マーシャの証言』


リトアニア出身の作家マリア・ロリニカイテによる『マーシャの手記』に沿ったノンフィクションである。

先日特集上映で観たクロード・ランズマンのドキュメンタリー映画「ショア」や「ソビブル、1943年10月14日午後4時」では、絶滅収容所におけるウクライナ兵士のナチス・ドイツ以上の憎まれぶりが目についた。
この本によれば、彼らはウクライナがドイツに占領され捕虜になってナチス協力者となった義勇兵で、制服の色から「黒の連中」と呼ばれた監視員で親衛隊員以上に粗暴で恐ろしかったと収容所の生存者の多くが証言しているという。

強制収容所の体験の証言を読むのは勿論心が痛むが、それ以上に解放後ビリュニュスに戻ってから「ユダヤ人全員が殺されなかったのは残念」という町の人の言葉、「抵抗せず収容所送りになった、ナチス・ドイツの言いなりになった、同じ民族の恥」という知人の言葉に傷ついたという、”その後”の残酷な周囲の様子に、やりきれない思いを抱かずにいられない。

◆КНИГА『イワンとふしぎなこうま』


「ロシア民話」として知られるエルショーフの「こうま」のお話。
イワン・イワノフ=ワノ監督のアニメーションが手塚治虫に大きな影響を与えたことでも有名な、旧題「せむしのこうま」。

いくつもいくつも 山をこえ
いくつもいくつも 森をこえ

浦先生の名訳炸裂。完全な五七/七五調ということでもないけれど、歌を歌うような物語にふさわしい調べの訳をされている。
「ロシア民話」と認識していたが、エルショーフの創作民話だったのか。
エルショーフがこれを書いたのは大学時代の授業レポートでだったという、訳者あとがきに驚き。

エルショーフ、それに名訳の浦先生に大いに感謝。

2016年3月6日日曜日

◆КНИГА『チェーホフ 七分の絶望と三分の希望』


沼野充義先生はドストエフスキーとかチェーホフみたいなロシア文学の王道の翻訳や評論より、サブカルとか最先端のロシア文化の紹介をし続けて欲しいのだが、その点はそろそろ世代交代なのかもしれない。
チェーホフ作品の定番訳の見直しなどもかなり外し気味で残念な感じ。やはりチェーホフ一筋に入れ込んできた方の解説の方が説得力ある。
それと第8章「革命の女たち」も、新鮮さはないなあ。『令嬢たちのロシア革命』を読んだ時ほどは。
なあんて偉そうなことを書いたが、さらっとおもしろく読めます。

2016年3月5日土曜日

◆КИНОФИЛЬМ「もしも建物が話せたら」~ロシア国立図書館

「もしも建物が話せたら」 渋谷アップリンク 上映中
ドイツ・デンマーク・ノルウェー・オーストリア・フランス・アメリカ・日本2014年
Сегмент о Российской Государственной Библиотеке для серии документальных фильмов "Соборы культуры" режиссер:Михаэль Главоггер
WOWOWで放映されたことがあり、今後も放映の可能性があるのでは?

①ヴィム・ヴェンダース「ベルリン・フィルハーモニー」@ドイツ・ベルリン ハンス・シャロウン設計1963年竣工
②ミハエル・グラウガー「ロシア国立図書館」@ロシア・サンクト=ペテルブルグ ネフスキー大通り エゴール・ソコロフ設計1796年竣工
※ゴスチヌィ・ドヴォールとエカテリーナ二世の銅像のあるオストヴォフスコヴォ広場に挟まれた区画にある(旧館)。

参照『ロシア建築案内』
2002年秋、ギャラリー間で開催された「コンスタンティン・メーリニコフの建築1920s-1930s」会場で目にして虜になった。この展覧会の衝撃も大変なもので、会場の建物を出てすぐの公衆電話(携帯電話も発達していなかった頃なのだ)からブックデザイナーのリューダさんに電話して「これ、絶対観にいらっしゃらないといけませんよ!」と強引にお誘いしたほどである。
この本の充実ぶりも凄い。さすがに発行から10数年経ち、各都市の様相、建物や地名も変わってしまったものが多々あるが、ロシア旅行前には必読書の筆頭に挙げられる(訪問中も持って歩きたいが少々分厚く携帯には向かないのが残念)。
モスクワ・ペテルブルグのみならず結構な地方都市まで網羅しているし、細かい情報まで載っていて至れり尽くせりのありがた~い、そして心強いガイドである。

 ↑
この本の177ページに国立図書館の建物が載っているのでご覧あれ。

③マイケル・マドセン「ハルデン刑務所」@ノルウェー・ハルデン 2010年竣工ハンス・ヘンリック・ホイルン設計
(休憩)
④ロバート・レッドフォード「ソーク研究所」@アメリカ・サンディエゴ 1963年竣工ルイス・カーン設計
※ルイス・カーンはエストニア生まれのユダヤ系アメリカ人
⑤マルグレート・オリン「オスロ・オペラハウス」@ノルウェー・オスロ スノヘッタ建築事務所設計2007年竣工
⑥カリム・アイノズ「ポンピドゥー・センター」@フランス・パリ レンゾ・ピアノとリチャード・ロジャース設計1977年開館
※カリム・アイノズはブラジル人。

165分の長時間ではあるが、一つ一つがTVで言えば1時間番組でもよさそうな重くて深い内容を持っていて、長さを全く感じさせなかった。
友人の意見は
・前半3つが特に良い。
・ロシア国立図書館とハルデン刑務所が哲学を感じさせる。
・ソーク研究所は新興宗教のプロモーションビデオのよう。
であった。

私は3/2日のドイツ、ロシア、アメリカ、ノルウェー、フランスのドリンク付き上映会に行ってみてきた。
ドリンクはノルウェービールにした。

お菓子も、さらにボディーソープ試供品のプレゼントも付いて来た。
飲み物はお代わり自由というので、休憩中に二杯目。
二杯目はロシアドリンク、といってもヴォトカじゃなかった。紅茶中にジャムが投入された日本式ジャム紅茶だった。残念。

かき混ぜて飲むように言われた

これならジャムお湯割り方がロシアらしくなるのでは。と言いつついただきます。スパシーバ。

友人が前半3本がよいというのは、私もそんな風な気はする。

アートな作品オムニバスの中でもアートに徹し最難解なのがこれが遺作となったミハエル・グラウガー「ロシア国立図書館」。
他の5作品は建物が自ら解説する(少しは)がペテルブルグのこの図書館、自己紹介全く無くロシア文学朗読に終始している。
ゴーゴリの「ネフスキー大通り」からゴンチャロフ、ベールィ、ブロツキー、もしかしたらグリーンも?文学作品朗読続きそろそろ自己紹介するのかと思いきや。この主観的な作りがいかにもロシアっぽい。
ロシア語の朗読にボイスオーバーする英語はかなり省略され、日本語字幕はさらに短く不親切。眠たくなるという感想を持つかもしれないから、出典を示すとかもう少し工夫が必要ではないか?もったいない。

映像の方も、やたらアナログな司書たちが古くて朽ちてしまいそうな本をあちらこちらに移動している様子が何か意味あることか謎のまま。やはり主観的でレンフィルムの雰囲気濃厚だった。
ソクーロフ?いや、むしろフルジャノフスキーかもしれない。

刑務所のは、事前情報が入ることが多かったため、あんまり画期的に自由な施設とは感じられなかった。むしろ結構監視が厳しい風に思えた。
男性受刑者の身体検査の際に、女性看守が傍らにいて目を反らしているが、そんなときに男女の看守が行う必要があるのだろうか?謎である。
男女看守らのものものしい防弾用胸当て脛当て等を装着して準備してどこぞに整列して向かう場面も謎だった(テロ対策かなんかの訓練?)

わかりやすいのはフィルハーモニーやオペラハウス。
建物が使われる様子が目に見え耳に聞こえてしかもそれが快い。

(書きかけ)

2016年2月14日日曜日

◆КНИГА『散策探訪コロムナ―ペテルブルク文学の源流』


図書館で『散策探訪コロムナ ペテルブルク文学の源流』を借りてきて読んでいるが、ペテルブルグのマニアックなガイド本なので、自腹で買うしかないという結論に。しかし冒頭で『ガガです、ガカの』のガガさんが亡くなったことを知らされ悲しい。

2016年1月30日土曜日

◇КИНОФИЛЬМ「ロパートキナ 孤高の白鳥」

本日(1/30)初日の「ロパートキナ 孤高の白鳥(Ульяна Лопаткина, божественная)」は、言わずもがな世界最高のバレリーナ、ウリヤーナ・ロパートキナについてのドキュメンタリー映画。
監督はフランスのマレーネ・イヨネスコ。バレエのドキュメンタリー映画を撮ってきた人だ。
ロシア語での表記はМарлен Ионескоだったり、Марлена Ионеску だったり。
(作家のウジェーヌ・イヨネスコと血縁関係はあるのだろうか?)

初回は満席立ち見も十人ほど。バレエ習っているだろうお嬢様たちも当然数人いらしていた。
そういった未来のバレエを担う者に、ロパートキナの進言は深い。
アドバイスには謙虚に、そして自分で考えること、後は努力しかないと。
(いや、これとんでもなく難しいでしょ!)

私が彼女の生の舞台を観たのはもう20年も前で、ヴィシニョーヴァやザハロヴァなどとともに、青の当時のマリインスキー百花繚乱のスターの一人、でありながら、やはり際立ってバレリーナ然としていた印象だった。
ある意味シルヴィー・ギエムなどとは対極に位置する人だ。
その後、ペテルブルグでは「今シーズンはロパートキナが何を踊るか?」が必ずトピックになるという、特別な存在に駆け上がっていった感がある。

最近のロシア関連映画は後味悪いのが多かったが(「ボリショイ・バビロン」もどろどろ系)、ひたすら彼女の魅力に浸れるドキュメンタリー。

終始よい姿勢で端正な応対をする彼女のロシア語の響きが美しい。
更に上がある、もっと先がある、と努力を重ねる姿に、至高の美を感じる。

マリインスキーの稽古風景やワガノワアカデミーを訪れる場面もある。とにかく伝統のマリインスキーだから廊下に掲げられている先輩たちが物凄い。そんな重圧があっても乗り越えてロパートキナはロパートキナなのだからただただ素晴らしい。



「孤高の白鳥」というタイトルで、ロパートキナのはまり役筆頭が「白鳥の湖」であるにもかかわらず敢えてそれは見せず。
彼女が最も好きという「愛の伝説」はトルコ出身のナズム・ヒクメットの戯曲。
しばしば”踊れないタンゴ”とか言われるピアソラの曲も彼女にかかると見事なダンスになるのには感心した。
プティ振付の「サタデー・ナイト・フィーバー」の曲「ステイン・アライブ」もいい。何を舞っても気品が漂う。それとパリ・オペラ座の人にとってはバランシンは我がもの扱い?でロシアの伝統と違うから彼女にどうかと思ったけどみたいなことを言っていたのがおもしろかった

 

渋谷・ル・シネマで上映中。
ロパートキナのトゥーシューズ展示中(写真上)
※下の写真は「ボリショイ・バビロン」を観に行ったときに撮ったもの。


オデッサ・コスモス: ◇КИНОФИЛЬМ「ボリショイ・バビロン」: ル・シネマで上映中の「ボリショイ・バビロン」 今日は火曜のサービスデイ且つ休日なので、午前の回から満席御礼が続いていました。 映画を観ても、あの、セルゲイ・フィーリン硫酸襲撃事件の真相は謎のままだ。 (ドミトリチェンコが真犯人とは到底思えないという印象を受けるような作り。...

2016年1月23日土曜日

◆КНИГА『正教会の祭と暦』

私の周囲のクリスチャンたちはトルストイやドストエフスキーを愛読している人が多い(一定年齢以上だと特に)。でもロシアやウクライナで教会を訪ねると当然ながらプロテスタントの教会とは様子が違う。どう違うのだろうかと思ってこの本を読んでみたがやっぱりだいぶ違う!ということがわかった。
今までこういうった類の本を手に取ったことはなく、今後役立つと思う。

著者は現在ニコライ堂にいらっしゃる司祭であるが、私が2010年夏にセルギエフ・ポサード(教会の敷地には猫が沢山いた!)に行った時お会いした日本人の聖職者の方そのお人(お名前を伺わなかった)なのではないかと思っている。お若くて、言葉遣いがとにかく丁寧で「ぜひこちらで生きた正教会をご覧になっていってください」というようなことをおっしゃっていた。

このコンパクトな文庫本に、祭り(儀式・祈りなど)の意味を、これまた丁寧な言葉で解説されている。
写真がもう少し多く入れられていたらなと思わないでもないが(しかし「実際に来て見て体験する方が本を読むのより理解の近道」ですからね)、そのかわり可愛らしいイラストがいくつか納められている。

なるほど!と膝を叩いたのは、正教の礼拝、その儀式が五感の全てを使って神の愛、神による救いを体感するものだということ、祭と齋とのサイクルでも心身ともにそれに浸り、神様に寄り添われた生活が感じられるようになっているという指摘だった。
対してプロテスタントの教会は理に走りがちだとは思う…。
※51ページ1行目に「できるもで」とあるのは「できるもので」でありましょう。



2016年1月11日月曜日

◆КНИГА『図書館大戦争』

エグいしグロくて参る。その割にはさらさら読め、おもしろかった。
それはたぶん、主人公が属する読書室の面々にしろ、やたら強力なロシアの母さんたち(というかおばあちゃまたちなのだが)にしろ、登場人物たち(インテリ崩れと社会の最下層のはみだし者たち)が強烈にソビエトチックで痛々しく思えるかだろうか。
とにかく非現実的にスプラッターなのだが、なんかソローキンとかで慣れてきたみたい。
いやーな読後感ながら、映画化されればきっと観に行く。

◆КНИГА『バイカルアザラシを追って―進化の謎に迫る (ユーラシア文庫)』

ユーラシアブックレットからユーラシア文庫になっての第1号。判型が小さくなって、写真や図表がきつきつな感じでまだ慣れないな。バイカルアザラシはロシア語習い始めの頃нерпаという単語が出てきて、文脈から「バイカルに住むとても珍しい動物」、それは何だろう?とワクワクして露和辞典を引いた記憶が甦る。ネールパ、ネールパ…バイカルアザラシ!!!そうか、アザラシか!と感動したものだ。
で、この本は手堅くて真面目で、わくわくどきどきして読むようなタイプのものではなかった。が、感動を思い出して嬉しかった。

◆КИНОФИЛЬМ「消えた声が、その名を呼ぶ」

「消えた声が、その名を呼ぶ」は、アキン監督のこれまでの作品のきりきり切ない愛の痛みと深~い赦しのドラマからすると少々メロメロっぽく感じはするものの、多くの人に観てほしい、
特に日本人は観てほしい作品。なかったことにしてはいけないのだよ。
いや、トルコは国家としてはアルメニア人虐殺はなかった、そんな大量虐殺じゃなかったよ、組織的なものではなく突発的にちょこっとね、などと言ってきたのだ。
何度も書くが、トルコ人の知り合いは、「アララトの聖母」日本公開の時、「トルコ本国では絶対観られないだろうから」と観に来ていた。
昨今のロシアとの関係にしても、周辺のアラブ諸国との関係でも、トルコのことが話題になるたび、彼の理知的な面持ちが思い出されてならない。心が痛い。

それに。
過去とどう向き合うのか、赦す・赦さないといったことはとても他人事とは思えない。

しかし、この映画、観客少なめ。是非是非足を運んで!

角川シネマ有楽町
YEBISU GARDEN CINEMA
シネマ・ジャック&ベティ
等で上映中

実を言うと、アルメニア人虐殺がなぜ起きたのか?は映画を観てもわからない(アルメニア系の人が作った映画でもそうなのだが)。
主人公が命拾いするのはトルコ人・アラブ人等の良心的行為ゆえ、後半は「あの日の声を探して」と同じような展開等歯がゆさはあるが観るべき映画だ。

「消えた声が、その名を呼ぶ」を観ていて思い出すアルメニア映画:オデッサ海岸通り: カフカースの哀しみ

「アララトの聖母」のアーシル・ゴーキーの絵はこちらで。

Шрам — драматический фильм режиссёра Фатиха Акина.
1915 год. Армянин Назарет Манукян, спасшийся во время геноцида армян, спустя годы случайно узнает, что его дочки-близнецы тоже, возможно, спаслись, и начинает искать их. Поиски доводят Назарета до Северной Дакоты.
邦題は「消えた声が、その名を呼ぶ」

ロシアは共同制作の国として名前が挙がっているが、ロシア語の台詞はない。

2016年1月5日火曜日

◆КИНОФИЛЬМ)「ドクトル・ジバゴ」”Доктор Живаго” (фильм, 2002)

TV映画(3回シリーズ)「ドクトル・ジバゴ」”Доктор Живаго” (фильм, 2002)

ジャコモ・カンピオッティ監督2002年イギリス・ドイツ・アメリカ
出演 ハンス・マシソン(ジバゴ)、キーラ・ナイトレイ(ラーラ)、サム・ニール(コマロフスキー)、アレクサンドラ=マリア・ララ(トーニャ)

キーラ・ナイトレイがラーラ役(アレクサンドラ=マリア・ララが、ではない)の連続ドラマ「ドクトル・ジバゴ」観終わった。やっぱりジバゴの兄さんのエピソードはばっさり切られていて、オマ・シャリフのと似たような構成。友達の姉さんに恋するパーシャに最も親近感を寄せてしまうのも同じだ。(それって私が成長してないってこと?)
キーラ・ナイトレイは10年後の2012年には「アンナ・カレーニナ」でロシア文学に再挑戦。

原作は言わずと知れたボリス・パステルナーク。未知谷『ドクトル・ジヴァゴ』を読むべし。
映画だといろいろカットされてわけわからなくなりますからね。



イマジカの放映を録画して視聴。
再放映は2/23(火) 19:30~21:00 (#1)
#2、#3についての放映予定は1/5時点で載っていないが、#1だけ放映することはなかろうと思う。