「消えた声が、その名を呼ぶ」は、アキン監督のこれまでの作品のきりきり切ない愛の痛みと深~い赦しのドラマからすると少々メロメロっぽく感じはするものの、多くの人に観てほしい、
特に日本人は観てほしい作品。なかったことにしてはいけないのだよ。
いや、トルコは国家としてはアルメニア人虐殺はなかった、そんな大量虐殺じゃなかったよ、組織的なものではなく突発的にちょこっとね、などと言ってきたのだ。
何度も書くが、トルコ人の知り合いは、「アララトの聖母」日本公開の時、「トルコ本国では絶対観られないだろうから」と観に来ていた。
昨今のロシアとの関係にしても、周辺のアラブ諸国との関係でも、トルコのことが話題になるたび、彼の理知的な面持ちが思い出されてならない。心が痛い。
それに。
過去とどう向き合うのか、赦す・赦さないといったことはとても他人事とは思えない。
しかし、この映画、観客少なめ。是非是非足を運んで!
角川シネマ有楽町
YEBISU GARDEN CINEMA
シネマ・ジャック&ベティ
等で上映中
実を言うと、アルメニア人虐殺がなぜ起きたのか?は映画を観てもわからない(アルメニア系の人が作った映画でもそうなのだが)。
主人公が命拾いするのはトルコ人・アラブ人等の良心的行為ゆえ、後半は「あの日の声を探して」と同じような展開等歯がゆさはあるが観るべき映画だ。
「消えた声が、その名を呼ぶ」を観ていて思い出すアルメニア映画:オデッサ海岸通り: カフカースの哀しみ
「アララトの聖母」のアーシル・ゴーキーの絵はこちらで。
Шрам — драматический фильм режиссёра Фатиха Акина.
1915 год. Армянин Назарет Манукян, спасшийся во время геноцида армян, спустя годы случайно узнает, что его дочки-близнецы тоже, возможно, спаслись, и начинает искать их. Поиски доводят Назарета до Северной Дакоты.
邦題は「消えた声が、その名を呼ぶ」
ロシアは共同制作の国として名前が挙がっているが、ロシア語の台詞はない。
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