2012年12月27日木曜日

◇КНИГА(書籍情報2012年12月①)ロシア絵本の本!



海野弘解説・監修パイ・インターナショナル201212月刊2940
978-4-7562-4293-8
★すてき~かわいい~のロシア絵本です。あなたはきっと欲しくなる!

2012年12月24日月曜日

◆ПЕРЕДАЧА(放送予定) 黒澤明監督2作品放映


NHK Eテレ(教育テレビ)
名曲アルバム「花のワルツ~“くるみ割り人形”から~」
20121225日(火)  1025分~1030
チャイコフスキー作曲 (管弦楽)NHK交響楽団,(指揮)高関健 ~ロシア・サンクトペテルブルグ~

 

NHK BSプレミアム
①音楽都市散歩「ロシア」
20121227日(木)  510分~530
サンクト・ペテルブルク~ペトロパブロフスク大聖堂,エルミタージュ美術館,モスクワ~聖ワシリー聖堂,赤の広場,イワノフカ
歌劇「ルスランとリュドミーラ」序曲(作曲)グリンカ/歌劇「イーゴリ公」だったん人の踊り(作曲)ボロディン/組曲「展覧会の絵」プロムナード(作曲)ムソルグスキー/「アンダンテ・カンタービレ」(作曲)チャイコフスキー/「ピアノ協奏曲 第2番」(作曲)ラフマニノフ

②プレミアムアーカイブス ハイビジョンスペシャル「エルミタージュ幻想」
20121230日(日)  2705分~2848
アレクサンドル・ソクーロフ監督

WOWOW
①宝塚への招待「黒い瞳」(2011年雪組)
WOWOWライブ 20121225日(火)  1000分~1145
★番組内容を読んでみると、どうもプーシキンの『大尉の娘』の舞台化のようだ。

WOWOWシネマ「白痴」
20121228日(金)  900分~1200
黒澤明監督

WOWOWシネマ「どん底」
20121231日(月)  900分~1115
黒澤明監督

2012年12月21日金曜日

◆ПЕРЕДАЧА(放送予定)「劇場版 チェブラーシカ」の日本語版


「劇場版 チェブラーシカ」の日本語版
20121224日(月)10:0012:00 NHK-BSプレミアム 

★オリジナルのカチャーノフによる「チェブラーシカ」ではなく、しかも余計なナレーションが入って煩わしく、その分短時間版の「劇場版 チェブラーシカ」日本語版ですが、昨年年末にテレビ東京での放映に続き、今年は24日の朝にクリスマス アニメ劇場で放映されます。

2012年12月8日土曜日

◇КИНОФИЛЬМ(映画情報)面会室のディナーラ


「愛について、ある土曜日の面会室」Нам бы только день простоять...
レア・フェネール監督2009年フランス
12月15日(土)~ シネスイッチ銀座

★“修復的司法”絡みの予感がする。ドイツで言えばファティフ・アキンの「そして、私たちは愛に帰る」みたいな作品だろうか?

★ヴィターリー・カネフスキー監督の「動くな、死ね、甦れ!」でデビューしたタタール人のディナーラ・ドルカーロワ。近年の佳作「やさしい嘘」の強さと優しさと上品さを兼ね備えた女優ぶりもよかったけれど、「僕ら20世紀の子供たち」で鉄格子越しに“衝撃の再会”を果たした時の戸惑いの表情が忘れ難い。今回またも面会室に導かれる(らしい)。
★且つ、第1話はサッカー要素もあるようなので、感想を「オデッサ・スタジオ」に書くことになるかもしれません。
 

2012年11月23日金曜日

◇ВЫСТАВКА(展覧会情報) はるかなる北の大地へ


「もっと北の国から 北方アジア探検史」
20121114日(水)~2013310日(木)
千石・東洋文庫

★シベリア・サハリン・カムチャツカなど北アジアの先住民族、ヨーロッパからの探検家・学者・流刑者、日本からの漂流民の足跡を、所蔵の書籍・絵画・地図で辿る。

★ミュージアムアテンダントによるガイドツァーは1500~約30分。

チラシ(本のような体裁になっていて意外と手が込んでいる)によれば、
     出演:大黒屋光太夫
        プーシキン
      レザノフ…『日本幽囚記』
        高田屋嘉兵衛
           間宮林蔵
      プチャーチン…『プチャーチン来航図』
        ドストエフスキー
        トルストイ
        チェーホフ…『サハリン島』
       カムチャツカの若者 ほか

★歌川広重『富士三十六景』初公開、こちらは17日までの展示。

★レストラン「オリエント・カフェ」(小岩井農業がやっている)には「プチャーチンセット」(本日の鮮魚、サラダ、ライスまたはパン、デザート、珈琲または紅茶)1600円があるのだが、土日祝日は貸し切りのことが多いようだ。

2012年11月11日日曜日

◇КИНОФИЛЬМ(映画情報)リンカーン大統領もナイトウォッチヤー

「リンカーン 秘密の書」«Президент Линкольн: Охотник на вампиров»


チムール・ベクマンベトフ監督2012年アメリカ
新宿ピカデリー等で上映中
★製作者のティム・バートンや主演のベンジャミン・ウォーカーの名前ばかりが喧伝されているが、監督はロシアの人(カザフスタン出身)、「ナイト・ウォッチ」「ウォンテッド」のチムール・ベクマンベトフТимур Бекмамбетов。「ウォンテッド」では辛うじてロシア人俳優を出演させていたけれど、この作品ではどうだろうか。ストーリーは「ナイト・ウォッチ」の焼き直しのような印象を受けるけれど、ベクマンベトフのことだから映像面では見どころあるように作っているのだろう。3Dで観たらぐったりしそう。




 

◇КИНОФИЛЬМ(映画情報)独裁者はつらいよ


「プリズナー・オブ・パワー 囚われの惑星」«Обитаемый остров»
フョードル・ボンダルチュク監督2008年ロシア

128日(土)~渋谷・シネクイント

★こんな邦題ではわかりにくいじゃないか!!!ソ連SFの大家ストルガツキー兄弟の代表作『収容所惑星』の映画化作品なのだ。監督は映画史上最大のお金と動員をかけて制作されたあの「戦争と平和」の監督セルゲイ・ボンダルチュクの息子、「第9中隊」(«9 рота»、邦題「アフガン」)のフョードル・ボンダルチュク。ロシア映画新作上映会で上映された時には参加できず、未見。
★原作者のボリス・ストルガツキーが去る11月19日79歳で亡くなったとのこと。巨星堕つ。ご遺族に慰めと癒しがあらんことを。

2012年11月8日木曜日

◇ЛЕКЦИЯ(講演会情報)ソビエト・アニメの玉手箱


エイゼンシュテイン・シネクラブ11月例会 ソビエト・アニメの玉手箱
1110()1815-
春日・文京シビックセンター4階会議室A
講師:井上徹

★ユーラシア・ブックレット『ロシア・アニメ』著者井上徹さんが語り、紹介する、ソビエト・アニメのディープな世界。開けてびっくり玉手箱。

◇ЛЕКЦИЯ(講演会情報)ここでしか聴けないロシアバレエ


バレエ・ファン必見、必聴!!ロシア・バレエ―アジアとの出会い

毎回«ここでしか聴けない»マニアックなテーマを提供してくださる桑野塾(なんと無料!)、今回はバレエ・リュス&アンナ・パヴロワとアジアとの出会いについて。


20121117日(土) 午後3時~6時
早稲田大学 早稲田キャンパス 16号館820号室

「ウダイ・シャンカールとアンナ・パヴロワ」講師:平野恵美子
「日本人の眼に映ったバレエ・リュス」講師:沼辺信一

★沼辺さんはセゾン美術館の「バレエ・リュス」展、東京都庭園美術館の「幻のロシア絵本1920-1930年代」展開催に携わったレジェント・キュレイターにしてコレクター。昨年のプロコフィエフの記念行事でもすばらしいレクチャーを聴かせていただきました。あっと言わせる資料を示しつつ、圧倒的におもしろいお話についつい引き込まれてしまいます。最近ブログ「私たちは20世紀に生まれた」を«中断»するという宣言をされて、悲しみにくれていたところです。

2012年11月3日土曜日

♢ПЕРЕДАЧА

①11/3(土)22:00~22:50NHKBS1(BS)
ドキュメンタリーWAVE選「大地は誰のものか~ロシアを耕す中国人~」

②11/6(火)19:00~21:00WOWOWシネマ(BS)
恋のページェント
J・V・スタンバーグ監督&M・ディートリッヒによる女帝エカテリーナ2世。

③11/5(月)15:30~18:32スター・チャンネル1(BS)
屋根の上のバイオリン弾き

④驚き!地球!グレートネイチャー「壮絶!シベリア大解氷」
2012年11月9日(金) 11時00分~11時30分NHKBSプレミアム

2012年10月30日火曜日

◆ПЕРЕДАЧА(放送予定) エルミタージュは猫の家

NHKBSプレミアム 特集ドキュメンタリー「エルミタージュの猫たち~女帝と猫と名画の奇妙な物語」

2012113日(土) 745分~845

9月に放映されたものの再放送です。

★エルミタージュと言ったら猫ですよ。こちらは私が昨夏撮影したエルミタージュの猫。
 


この門の向こうにいたのだ。

 

★こちらはエルミタージュのミュージアムショップで販売していた猫カタログ『エルミタージュは猫の家』。コンパクト版もあります。
 

 

2012年10月4日木曜日

◇КИНОФИЛЬМ(映画情報)こちらも帰ってきた、ソクーロフ


ソルジェニーツィンとの対話+ソクーロフ選集 ロシア/音楽/亡命

1027日(土)~112日(金) オーディトリウム渋谷

 

初夏に行われた「ファウスト」公開記念 ロシアの巨匠ソクーロフ選集と上映作品はかなり共通しています(拙ブログソクーロフスキー・ドクメンターリヌィエ・フィーリムィ(Сокуровские документальные фильмы」参照)。

 

「モーツァルト・レクイエム」«Петербургский дневник. Моцарт. Реквием»
2004年フランス

★日本初公開作品。原題は「ペテルブルグ日記―モーツァルト・レクイエム」。(「ペテルブルグ日記」と題する作品はこれの他にドストエフスキー編(1997年)とコージンツェフ編(1998年)があります。)「レクイエム」の舞台(コンサート形式のオペラ上映みたいな感じで、歌手たちが歌いながら舞台を移動する様子を延々と撮っている)をひたすら追う70分。後の「エルミタージュ幻想」にも通じる作風。

 

「ヴィオラソナタ・ショスタコーヴィチ」«Альтовая соната. Дмиторий Шостакович» 
1981年ソ連

★師匠セミョーン・アラノヴィチとの共同監督作品。作曲家ドミトリー・ショスタコーヴィチの生涯を、貴重な記録映像(バレエ「黄金時代」初演時(サッカー編)の衣装などが観られる!)を駆使して描く。

 

「エルミタージュ幻想」«Русский ковчег»
2002年ロシア

★エルミタージュ内を巡る驚異の90分ワンカット。ゲルギエフ指揮のオーケストラも見もの聴きもの。豪華でそれまでのソクーロフっぽくない。

 

「チェチェンへ アレクサンドラの旅」«Александра»
2007年ロシア

ガリーナ・ヴィシネフスカヤ演じる老女アレクサンドラが、孫が赴任しているチェチェンの駐屯地に現れる。思い切り場違いな彼女に対して駐屯地の兵士たちは結構優しい(世話役を仰せつかった兵士は役立たずだが)。チェチェンの美少年イリヤスの「こんなに長く戦争をして、もう解放してほしい」という言葉に対して、アレクサンドラ曰く「日本の老女が言っている。どんなに辛いことも終わる時が来る。必要なのは理性を失わないこと。武器や暴力に真の力はない。」誰のこと?と思ったら、日本の老女японская конституция説が。憲法は確かに女性名詞、しかし<老女>扱いか。ロシア兵だけでなく、チェチェンの市井の人々もアレクサンドラ(割と我がまま気ままなおばあちゃんなのだが)にとても親切だ。しかしその親切にロシア人としてはいつまでも甘えていてはいけないのでは? 

「ソルジェニーツィンとの対話」«Узел. Беседы с Солженицыным»
1998年フランス

★ノーベル賞作家ソルジェニーツィンは聞きしに勝るコンサバなロシア語観の持ち主なのだった。奥さんはサハロフ博士夫人のボンネルさんを想わせる賢夫人。

 

「ロストロポーヴィチ 人生の祭典」«Элегия жизни Рострапович. Вишневская»
アレクサンドル・ソクーロフ監督2006

★原題「人生のエレジー ロストロポーヴィチ、ヴィシネフスカヤ」とは似ても似つかない邦題に。観ればわかるが、ヴィシネフスカヤはエネルギッシュだ。④の次作に続く。

 

「牡牛座 レーニンの肖像」«Телец»
2001年ロシア

★レオニード・モズガボイは、この作品でレーニンを、「モレク神」«Молох»でヒトラーを、「ストーン クリミアの亡霊」«Камень»でチェーホフを演じています。役者って凄いな。「エルミタージュ幻想」(③)にも出演しています。

◇КИНОФИЛЬМ(映画情報)帰ってきた、愛しのカウリスマキ


帰ってきたアキ・カウリスマキ

929日(土)~105日(金)1100/1300/1500/1700/1900

1013日(土)~1026日(金)2100

渋谷・ユーロスペース

 

上映される作品は今春行われた「ル・アーヴルの靴みがき 公開記念おかえり!カウリスマキ」とかなりの部分重なります。そのうちのロシア・旧ソ連圏関連作品を紹介します(拙ブログおかえり!タチアナ おかえり!ライヒカイネン おかえり!レニングラード・カウボーイズ!!!参照。但し、②のスペシャル・プログラム「アキ・カウリスマキ・ミーツ・ロケンロール」の小品群は1021300、⑧「カラマリ・ユニオン」は1012100一回限りの上映でした)。

アキ・カウリスマキは、オムニバス映画「テン・ミニッツ・オールダー」«На десять минут старше — Труба»中の「結婚は10分で決める」эпизод «Собаки не отправляются в ад»(今回は上映されません)では切符売りのキルシ・テュッキュライネンに得意のロシア語で列車案内をさせているのも含めて、極めてロシア・ソ連との結びつきが強い鬼才監督なのです。 

「罪と罰」«Преступление и наказание»
1983年フィンランド

★カウリスマキ長編デビュー作はドストエフスキーの長編を現代のフィンランドに置き換えたもの(ラスコーリニコフはライヒカイネンね!)。台詞は少なくカウリスマキ節だけれど、確かにドストエフスキー。

 

②スペシャル・プログラム アキ・カウリスマキ・ミーツ・ロケンロール

「トータル・バラライカ・ショー」«Балалайка шоу»
1993年フィンランド

1993612日にヘルシンキの元老院広場で行われたレニングラード・カウボーイズとアレクサンドロフ赤軍合唱団のジョイントコンサートのライブ・フィルム(演奏された24曲のうち13曲を収録)。最高。何度観てもいい。赤軍合唱団のおじさんのソロが「フィンランディア」を歌い上げる冒頭からわくわくし、だんだん暮れてくると、ああ、コンサートが終わってしまう…と激しい寂寥感に駆られる。レニングラード・カウボーイズの面々が英語で歌う「ポーレシュカ・ポーレ」(O,Field!)もなかなかいいものだ。「長い道」はレニングラード・カウボーイズと赤軍合唱団の人が肩を組んで歌い、合間にキルシ・テュッキュライネンがPadamPadamPadam...と(今思えばエディット・ピアフを模していたのか?)歌うなんて、なんとも豪華で大感激。

 

「ロッキーⅥ」«Рокки-6»
1986年フィンランド

★もちろんあの映画のパロディーで、痩せたアメリカ人ボクサー対立派な体格のロシア人ボクサーとの対戦を描く。(カウリスマキはかの映画がお嫌いだそうです。)

 

「悲しき天使」«Вот были деньки»
1991年フィンランド

★あのロシア歌謡の名曲「長い道」(「トータル・バラライカ・ショー」でレニングラード・カウボーイズとアレクサンドロフ赤軍合唱団とキルシ・テュッキュライネンが歌っている曲。カウリスマキのお気に入りなのでしょうか)が全編に流れます。夜のパリのカフェが舞台で、亡命ロシア人を想定しているのか?

 

※「ワイヤーを通して」«Сквозь проволоку»1987年フィンランド)「俺らのペンギン・ブーツ」«Эти башмаки»1992年フィンランド)も同時上映。

 

「愛しのタチアナ」«Береги свою косынку, Татьяна»
1994年フィンランド

★おそろしくいけてない青春ものの白眉ともいえる作品。カティ・オウティネンがタイトル・ロールのエストニア人女性を、キルシ・テュッキュライネンがロシア人女性クラウディアを演じて、時に辛辣に、時に優しく、無口で無様な男二人との愛を育んでいくのです。テュッキュライネンはロシア語を話す役が多い(カウリスマキ作品だけでなく、アレクサンドル・ロゴシュキンの映画にも出演している)のですが、実は本職は大学のロシア語の先生なのでした。

 

「レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ」«Ленинградские ковбои едут в Америку»
1989年フィンランド・スウェーデン

★この奇天烈なバンドの面々は、「俺らのペンギン・ブーツ」によると、リーゼントに尖った靴着用で生まれてきたらしいのだが、故郷のツンドラから悪徳マネージャーのウラジーミルの口車に乗ってアメリカ大陸演奏旅行に出かけるのでした。

 

「レニングラード・カウボーイズ・モーセに会う」«Ленинградские ковбои встречают Моисея»
1994年フィンランド・イタリア・スウェーデン・フランス

★④の続編。アメリカからヨーロッパ経由で故郷ツンドラを目指します。旧約聖書をパロディー化しているのが日本では今一つ理解されなかったようです。

 

「街のあかり」«Огни городской окраины»
2006年フィンランド

★あのソ連歌謡が流れる印象的な場面を生かすために、邦題は「街のともしび」にすればよかったのに、なんて思います。

 

「浮き雲」«Вдаль уплывают облака»
1996年フィンランド

★夫の再就職先はロシアへの長距離バスの運転手職(問題があってそれもだめになるのだが)。フィンランドは高失業率で苦しみ、ロシアもカオス状態が酷かった時期になります。

 

「カラマリ・ユニオン」«Союз Каламари»
1985年フィンランド

★フランクたちが目指す、町の向こうの希望の地エイラはエストニアのタリンなのですが…。ソ連でペレストロイカが始まった年の作品。

 さあ、マッティ・ペロンパーに会いに行こう。