2013年9月29日日曜日

◇КИНОФИЛЬМ(映画情報)秋に白夜、ブレッソン、再び

「白夜」«Белые Ночи»«Quatre nuits d'un rêveur»
ロベール・ブレッソン監督1971年フランス・イタリア
10/19(土)~11/1(金) 渋谷・ユーロスペース

★ドストエフスキーの短篇『白夜』の映画化作品は、イヴァン・プィリエフ監督作品1959年ソ連・あっと驚くミュージカル仕立てで結構明るい)、ルキノ・ヴィスコンティ監督作品(1957年イタリア・50年代のヴェネツィアが舞台。夜は暗くて全然白夜ではない。雪も降る。)等があるが、ブレッソン監督の「白夜」は制作当時のパリに舞台を移し、ポン・ヌフの夜(まあ、パリで白夜はないだろう)で台詞は少なくというものになっている。みんな、ドストエフスキー、好きですね。

2013年9月27日金曜日

◇КИНОФИЛЬМ(映画情報)スクリーンでロシアオペラ(但しMET)


METライブビューイングでの上映
東劇(他に新宿ピカデリー/TOHOシネマズ六本木等)

11/211/8 1830
 ピョートル・チャイコフスキー«エフゲニー・オネーギン» «Евгений Онегин»
 ヴァレリー・ゲルギエフ指揮
 出演:アンナ・ネトレプコ、マリウシュ・クヴィエチェン、ピョートル・ペチャワ、オクサナ・ヴォルコヴァ

11/1611/22
  ドミトリー・ショスタコーヴィチ«» «Нос»
パヴェル・スメルコフ指揮
出演:パヴロ・ジョット、アレキサンダー・ルイス、アンドレイ・ポポフ

20144/54/11
 アレクサンドル・ボロディン«イーゴリ公» «Князь Игорь»
 ジャナンドレア・ノセダ指揮
 出演:イルダール・アブドラザコフ、アニータ・ラチヴェリシュヴィリ、ミハイル・ペトレンコ、ステファン・コツァン

★3回券がお得(3500円*3回のところ9000円)ですが、購入当日は使用不可。

2013年9月23日月曜日

◇ВЫСТАВКА(展覧会情報)私のロシアを愛するだろう


シャガール展

9/310/27 宮城県美術館(開催中)
11/312/25 広島県立美術館
20141/23/30 静岡市美術館
20144/176/8 愛知県立美術館

 

2013年9月20日金曜日

◇КИНОФИЛЬМ(映画情報)今秋の東京国際映画祭


震災と原発事故以来各方面で来日が忌避されているそうですが(上司談。その割には夏季五輪が決まってしまいました)、そういった影響があるのか国外からの参加作品は年々小粒感が否めない東京国際映画祭、今年の作品をピックアップしてみました。スケジュール詳細は分かり次第補筆していきます。

東京国際映画祭 10/17(木)~10/25(金) 六本木ヒルズ等で。

①コンペティション部門

「ブラインド・デート[ Brma Paemnebi ]«Свидания вслепую»
レヴァン・コグアシュヴィリ監督
95分 グルジア語2013年グルジア

★一瞬聞いたことある名前だと錯覚したのは、ヘルタ・ベルリン所属のレヴァン・コビアシュヴィリに似ていたからだった。コグアシュヴィリ監督はトビリシ・モスクワ・ニューヨークの大学で映画を学び、これまで4本の映画(2010年に「ストリート・デイズДни Улиц (Прогульщики)」他)を撮っているとのこと。これが5本目です。
 
「ザ・ダブル/分身」«Партнёр»
リチャード・アヨエイド監督93分英語2013年 イギリス
★ベルナルド・ベルトルッチ監督「分身」と同様にフョードル・ドストエフスキー原作作品。
 
特別招待作品
「エレニの帰郷 [ Η σκόνη του χρόνου ]«Пыль времени»
テオ・アンゲロプロス監督
127分英語・ドイツ語・ギリシャ語2008年 ギリシャ・ドイツ・カナダ・ロシア
★今年初頭に撮影中に交通事故で亡くなった、ギリシャの巨匠アンゲロプロスの遺作。前作「エレ二の旅」«Трилогия: Плачущий луг»ではほんの少しロシア語の場面がありましたが、今回はどうでしょう。制作国にロシアも入っています。とは言っても、今回の映画祭で最大の見どころはこれじゃないかしら?チケット取れるだろうか??

2013年9月16日月曜日

◇СПЕКТАКЛЬ(演劇情報)終電を逃した場合そこまでやるか?

俳優座劇場プロデュース№92「もし、終電に乗り遅れたら…」
アレクサンドル・ヴァムピーロフ作(原題「長男」«Старший сын») 宮沢俊一・五月女道子訳 菊池准演出

20131114日(木)~1124日(日) 六本木・俳優座劇場

2005年には劇団昴が今は亡き三百人劇場で原題どおりの「長男」で公演した、ヴァムピーロフ作品。

★今回、その劇団昴からは女優が三人出演、あとは文学座・俳優座等。

★昴の公演のときには、アフタートークで「シベリアの浅い春の夜なかに、女性がハイヒールなんか履いて歩いていて、ちっとも寒そうに見えない。」などと厳しい指摘を受けていたのが印象的だった。

★現代ロシアの戯曲では、どうしてこうも「嘘から出た何やら」という設定が多いのだろうか。適当に言い訳して、ばれそうになると更に苦し紛れに嘘を重ねて、という、映画「言い逃れ」(邦題「エターナル 奇蹟の出会い」)などにも通じるが、ロシア人って根本的にこういう嘘は嘘に入らないと思っているのだろうか??

★戯曲の邦訳は群像社から出ています。

2013年9月7日土曜日

◇КИНОФИЛЬМ(映画情報)秋の名作劇場ジヴァゴで幕開け


「ドクトル・ジバゴ」«Доктор Живаго»
デヴィッド・リーン監督1965年アメリカ・イタリア
9/14()9/20() 神保町シアター「もう一度スクリーンで観たい秋の洋画名作集Ⅱ」での上映

2005年にオレーグ・メンシコフ(ジヴァゴ)、チュルパン・ハマートヴァ(ラーラ)、オレーグ・ヤンコフスキー(コマロフスキー)というキャストで本国初映画化が話題となったボリス・パステルナークの大長編ですが、今回の上映はオマー・シャリフ主演、挿入曲「ラーラのテーマ」も有名なアメリカ・イタリア合作のあの名作です。3時間40分。

★原作は今年3月に未知谷から工藤正廣訳で刊行されています。