9/17(土)-9/23(祝) 渋谷・ユーロスペース
①「一年の九日」«9 дней одного года»
ミハイル・ロンム監督1961年ソ連★原子力研究の若き科学者、友人、妻が苦悩しつつ生きる、ある年の一日*9回分。主人公は研究のために我が身を犠牲にすることを厭わないが、妻は研究と家事との板挟みに悩む(古典的なネタだが)、友情と恋愛感情に揺れる若者群像(これも古典的な)、とテーマはありふれた青春ものだが、核物理学発展の傍らで放射線による人体被害を扱った最初期のドラマという一面も持つ。後の大俳優アレクセイ・バターロフ、インノケンティ・スモクトゥノフスキー競演。
②「ストーカー」«Сталкер»
アンドレイ・タルコフスキー監督1979年★近年ストーカーというと“つきまとい行為をする人”という意味で固定してきてしまいましたが、ここでは“密猟者”という意味で、イントネーションは“低高低”としてください。原作はストルガツキー兄弟の『路傍のピクニック』。「ソラリス」のときは原作者レムと大喧嘩になりましたが、ストルガツキー兄弟はタルコフスキーが何たるものか心得ていたようで原作と全く別物になっても許してくれました。ソ連のSFは隠れた佳作が多いけれど、これは「惑星ソラリス」とともに“SF大作”の名に恥じない作品。
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