突然ですが(実は明日からだ)、川崎市民ミュージアムでロシア映画特集です。
「ロシア映画特集 カネフスキー3部作+レンフィルム」
2/4(土)・2/5(日)・2/25(土) 武蔵小杉・川崎市民ミュージアム映像ホール
2/4(土)
12:30「ぼくら、20世紀の子供たち」«Мы дети XX века»
ヴィターリー・カネフスキー監督1993年ロシア
15:00「パッツァーニ」«Пацаны»
ディナーラ・アサーノワ監督1983年ソ連
2/5(日)
12:00「動くな、死ね、甦れ!」«Замси ― Умри―Воскресни!»
ヴィターリー・カネフスキー監督1989年ソ連
15:15「ひとりで生きる」«Самостоятельная жизнь»
ヴィターリー・カネフスキー監督1991年ソ連
※14:00~はトークショー。
2/25(土)
12:30「海に出た夏の旅」«Летняя поездка к морю»
セミョーン・アラノヴィチ監督1980年ソ連
15:00「護送兵」«Караул»
アレクサンドル・ロゴシュキン監督1989年ソ連
★カネフスキーの3部作に青少年を描いたレンフィルムの傑作3本の特集上映。はっきり言ってカネフスキー作品よりレンフィルム作品の方が見ごたえがあります。
★特に「海に出た夏の旅」は、ロシアによくいる天才子役俳優たちではなく本物のストリートキッズを起用した、剥き出しの飢餓感に圧倒される佳作です。欲を言えば同じアラノヴィチ監督の「トルペド航空隊」との2本立てにしていただいたらなおよかったのですが。
★とは言え、軍隊内のいじめや暴力を取り上げた「護送兵」も掛け値なしに衝撃的な作品で、ロゴシュキン監督は後にはユーモアたっぷりの作品を撮る(「民族的狩りの特徴」「ククーシュカ~ラップランドの妖精」等)のだけれど、これはとことん暗くて救いようがなく、観続けるのが辛くてたまらない、とってもいい、必見の映画です。しかし、せめて上映順が「海に出た夏の旅」と逆の方がまだ、ぼろぼろになって帰宅の途につくということにならなくて済むのだけどなあ。
★キルギス出身の女性監督アサーノワの「パッツァーニ」も、更生施設の少年たちを描いた硬派の作品。夭逝したのが残念です。「きつつきの頭は痛まない」も少年ものの傑作でした。