「ロシアン・スナイパー」"Битва за Севастополь"
2015年/ロシア・ウクライナ/123分 セルゲイ・モクリツキー監督
ヒューマントラスト渋谷で特集上映(「MDGP(モースト・デンジャラス・シネマグランプリ)2015」)中(明日まで!DVDは12/2発売予定)
★ウクライナの出身の天才女性狙撃手リュドミーラ・パヴリチェンコの実話に基づくドラマ。ルーズベルト大統領夫人の回想として描かれる。これも実話なのか知らないが、父は軍人だが母は英語教師で、リュドミーラ自身も英語ぺらぺらという設定。
★309人を斃し「死の女」と呼ばれたそうだが、映画の冒頭で「人間ではありません、私が殺したのは309名のファシストです!」とのかっこいい台詞。最初の印象と異なり、割と惚れっぽい。特に上官をすぐ好きになる。その一人がエヴゲニー・ツィガノフ(「ラフマニノフ」「宇宙を夢見て」「ピーテルFM」「ルサルカ~水の精の恋」等々)。
★最初の上官はマカールとイーミャ(個人名)風に呼ばれていたけど、ロシア語の情報だとМакаров,капитанとあり、マカロフという苗字だった事しかわからない。リューダが「死の女」なのは身近な男たちにとってでは?
★リュドミーラ・パヴリチェンコはキエフ大学史学部に入学、在学中に射撃の腕を見込まれてКМБ(Курс
молодого бойца)にスカウトされる。開戦と共に召集?でオデッサ、次いでセヴァストーポリに戦線に配属。というストーリーであり、このご時世にウクライナとの合作映画であるのに注目したい。
★よってウクライナのスタッフも多いようで、エンドクレジットに一人囲みがしてあって気になったが、それはヴィタリー・レネツキーというКМБ教官役の人?(知らなかったがウクライナの有名俳優だった由)で、弱冠42歳で去年亡くなっていた。死因は酔って階段から転落という、まるでアンドレイ・パーシンのような…。役者さんたち、命は大切にしてくださいよ。
★ヒューマントラスト渋谷の「MDGP(モースト・デンジャラス・シネマグランプリ)2015」)では11/14~20にはカザフスタン映画「ザ・ファントム」を上映(ただし英語)。