2015年11月24日火曜日

◆КНИГАヘフツィール物語

可愛い挿絵は日本語版オリジナル。
元々は作者が絵も描いて自分の子どもに話して聞かせていたらしい。
児童文学の王道だな。

ウサギ主人公、森の仲間と人間の子どもたち登場のほのぼの物語。
ウサギがバスに乗る時「ウサギなので切符は買わなくていい」と車掌さんに言われるところで声に出して笑い、車掌さんに花束のプレゼントする場面にじんわり感動。
最初に出てくる人間の女の子ナースチャが妹が出来大きくなって物語を聞かなくなるという設定がナルニアのスーザンみたいで切ない。ラストまで切なかった。

2015年11月21日土曜日

◆КНИГАウラジーミル・ソローキン「ブロの道 氷三部作1」


前作(『氷』)ほどグロくなくてよかった。というかこの文体に慣れたか?ああ、そうですか、最終作も読みましょ、って感じ。

ちなみに、前作についてはこちら で紹介。やっぱりソローキンだった!という。

2015年11月12日木曜日

◆Спектакльポリーナ・ボリソヴァ「GO!」"Иди! "

ポリーナ・ボリソヴァ作・演出・美術・出演「GO!」"Иди! "

11/25,26 新宿南口・プーク人形劇場

(その後札幌・名古屋・神戸・飯田等に巡回)

 

★ポリーナ・ボリソヴァはロシア出身(サンクトペテルブルグ州立劇場芸術アカデミー卒業)、現在はフランスを拠点に活動するアーティスト。

★定評のあるロシアの人形劇をも学んだ方だが、この公演は一人芝居。「白いテープを用いて自身を人形のように変化させる独特の演技様式」とのことで、“人形を登場させない人形芝居”なのだとか。

★プーク人形劇場では久々のロシア人の公演(フランス扱いですが)では?

★昨秋、プーク人形劇場海外特別公演では、ブルガリアのクレド・シアター(ニーナ・デミトローヴァ演出)「外套」(ゴーゴリ原作)を観て、これも“人形劇のようで人形劇でない”という触れ込みでしたが、果たして今回は…?

◆Кинофильм「杉原千畝 スギハラチウネ」"Сугихара Тиунэ"

「杉原千畝 スギハラチウネ」"Сугихара Тиунэ"

2015/日本 チェリン・グラック監督

12/5~ 東宝系で一般公開

★日本出身のアメリカ人監督による伝記映画。ポーランドで撮影、キャスト・スタッフもポーランド人が多く参加しているようです。(リトアニアはあまり関係していない模様)

★試写会に行った人の話は「何だかなあ」なのが気にかかる。

2015年11月8日日曜日

◆КНИГА『シンプルがかわいい 北欧の生活雑貨手作りノート』

エストニアの豚編みぐるみ(表紙)、大人気。
できる人には数時間で編み上げられる由。

エストニアスパイラルのリストウォーマー
エストニアの編みぐるみ

最近ではエストニアは北欧枠なんだよね。

2015年11月6日金曜日

◆Кинига「ロシアン・スナイパー」参考図書


①『フォト・ドキュメント女性狙撃手: ソ連最強のスナイパーたち』
ユーリ・オブラズツォフ モード・アンダーズ 原書房 (20150724日発売)★入門的な本だと言えましょう。

 

②『狙撃兵 ローザ・シャニーナ――ナチスと戦った女性兵士』
秋元健治著現代書館 (201510月発売)
10月に刊行したばかりで未読。

 

③『戦争は女の顔をしていない』
スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ著三浦みどり訳群像社 (200807月発売)

★先日ノーベル文学賞を受賞したベラルーシのジャーナリスト、スヴェトラーナ・アレクシエヴィチの代表作。「大祖国戦争」に従軍した女性たちのルポ。支度金を渡されてその全額でチョコレートを買ってしまったまさに女の子だなあと言うエピソードが印象深かった。

★群像社が版権切れになっていたため、新たには入手困難かもしれないが、必読!

2015年11月5日木曜日

◆Кинофильм「ロシアン・スナイパー」"Битва за Севастополь"


「ロシアン・スナイパー」итва за Севастополь"

2015/ロシア・ウクライナ/123分 セルゲイ・モクリツキー監督

ヒューマントラスト渋谷で特集上映(MDGP(モースト・デンジャラス・シネマグランプリ)2015)中(明日まで!DVD12/2発売予定

★ウクライナの出身の天才女性狙撃手リュドミーラ・パヴリチェンコの実話に基づくドラマ。ルーズベルト大統領夫人の回想として描かれる。これも実話なのか知らないが、父は軍人だが母は英語教師で、リュドミーラ自身も英語ぺらぺらという設定。

309人を斃し「死の女」と呼ばれたそうだが、映画の冒頭で「人間ではありません、私が殺したのは309名のファシストです!」とのかっこいい台詞。最初の印象と異なり、割と惚れっぽい。特に上官をすぐ好きになる。その一人がエヴゲニー・ツィガノフ(「ラフマニノフ」「宇宙を夢見て」「ピーテルFM」「ルサルカ~水の精の恋」等々)。

★最初の上官はマカールとイーミャ(個人名)風に呼ばれていたけど、ロシア語の情報だとМакаровкапитанとあり、マカロフという苗字だった事しかわからない。リューダが「死の女」なのは身近な男たちにとってでは?

★リュドミーラ・パヴリチェンコはキエフ大学史学部に入学、在学中に射撃の腕を見込まれてКМБКурс молодого бойца)にスカウトされる。開戦と共に召集?でオデッサ、次いでセヴァストーポリに戦線に配属。というストーリーであり、このご時世にウクライナとの合作映画であるのに注目したい。

★よってウクライナのスタッフも多いようで、エンドクレジットに一人囲みがしてあって気になったが、それはヴィタリー・レネツキーというКМБ教官役の人?(知らなかったがウクライナの有名俳優だった由)で、弱冠42歳で去年亡くなっていた。死因は酔って階段から転落という、まるでアンドレイ・パーシンのような…。役者さんたち、命は大切にしてくださいよ。

★ヒューマントラスト渋谷の「MDGP(モースト・デンジャラス・シネマグランプリ)2015」)では11/1420にはカザフスタン映画「ザ・ファントム」を上映(ただし英語)。

2015年11月2日月曜日

◆КНИГА『法を通してみたロシア国家』

映画「裁かれるは善人のみ」を観て、並行して読みたくなった本。 第5章「ロシア文学と法」ではニキータ・ミハルコフの「12人の怒れる男」を紹介しているが、むしろこの映画を紹介してほしかった気がする。 (時期的には困難なのは承知であるが。)


なお、結論から言うと、「現在のロシアは辛うじて法治国家」という評価になっている。 ということは、日本よりは少しだけましってことなのだろうか???