2013年5月19日日曜日

◇КНИГА(書籍情報)ロシア・ソ連映画関連書籍


『ヒトラーが寵愛した銀幕の女王 寒い国から来た女優オリガ・チェーホワ』
アントニー・ビーヴァー著山崎博康訳白水社336020135月刊ISBN 978-4-560-08281-2

★文豪アントン・チェーホフの妻、モスクワ芸術座所属のオリガ・クニッペルも、「女優オリガ・チェーホワ」なのだが、この本の主人公は、オリガ・クニッペルの姪。アントン・チェーホフの甥(長兄アレクサンドルの息子)ミハイル・チェーホフ(マイケル・チェーホフ、アメリカでアクター・スクールを作り、多くの俳優を養成した)の最初の妻←つまり文豪チェーホフ夫妻の甥と姪同士で結婚していた。この人はドイツ・オーストリア映画に数多く出演しました。「オルガ・チェーホヴァ」あるいは「オルガ・チェーホフ」の名前でクレジットされていることが多いです。
フィルムセンターの古いドイツ映画特集で出演映画(「たそがれの維納(ウィーン)」ヴィリ・フォルスト監督1934年、「ブルグ劇場」ヴィリ・フォルスト監督1936年)を観たことがあったので、「銀幕の女王」だということは知っていたけれど、「ヒトラーが寵愛した」とは知らなかった。

★2013年8月20日追記。「ロシアNOW」の「初期の映画女優」に、このオリガ・チェーホワが載っています。

 

『戦艦ポチョムキンの生涯――1900-1925
寺畔彦著現代書館2013523日刊行2200円+税ISBN978-4-7684-5701-6

★「映画史上最も有名な5分間」と呼ばれ、「未来世紀ブラジル」「アンタッチャブル」「あんなに愛し合ったのに」等々のオマージュでも知られる、セルゲイ・エイゼンシュテイン監督の「戦艦ポチョムキン」の“オデッサの階段のシーン”。エイゼンシュテイン研究の第一人者であった故山田和夫先生がオデッサを訪れるにあたって、やはりあの階段をこの目で見たい、とおっしゃっていたのに対して、「行って見るとがっかりしますよ」と笑いながらからかうように言っていた人たちがいたのは、史実と映画の演出は別物だということ。(山田先生はちっともがっかりしていなかった。)で、実際階段を降りるのにそんなに時間はかからない。
“映画のストーリー、有名シーンを史実と比較しながら語る稀有な物語。映画ファン、戦艦・軍事史オタク、ロシア革命史に興味のある人必見!”とのことですよ。

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