ソクーロフ特集2012 ドキュメンタリー
6/16(土)~6/29(金) 渋谷・ユーロスペース レイトショー
★6月2日からシネスイッチ銀座で新作「ファウスト」«Фауст»が公開されるアレクサンドル・ソクーロフ監督―記念上映されるのは、「ファウスト」と合わせて«ソクーロフの権力4部作»( сокуровская тетралогия о власти)と呼ばれる一連の作品「牡牛座―レーニンの肖像」«Телец»、「モレク神」«Молох»、「太陽」«Солнце»3作品ではなく、ドキュメンタリー作品の数々です。
今は昔、シネ・ヴィヴァン六本木で「マリア」«Мария»を観た時には、「ロシア人のドキュメンタリーとは、ドキュメンタリーで会ってドキュメンタリーではない?!」と、途方に暮れたものです。今ではしっかり耐性がつきましたけど。
A「モーツァルト・レクイエム」«Петербургский
дневник. Моцарт. Реквием»
2004年フランス
★日本初公開作品。原題は「ペテルブルグ日記―モーツァルト・レクイエム」。(「ペテルブルグ日記」と題する作品はこれの他にドストエフスキー編(1997年)とコージンツェフ編(1998年)があります。)
B「ヴィオラソナタ・ショスタコーヴィチ」«Альтовая соната. Дмиторий Шостакович»
1981年ソ連
★師匠セミョーン・アラノヴィチとの共同監督作品。作曲家ドミトリー・ショスタコーヴィチの生涯を、貴重な記録映像(バレエ「黄金時代」初演時(サッカー編です)の衣装などが観られる!)を駆使して描く。
C「モスクワ・エレジー」«Московская элегия»
1986-1987年ソ連
★タルコフスキーについてのドキュメンタリー。作風からタルコフスキー系と思われがちなソクーロフではありますが、本人が言うには、そうでもないのだとか。伝記によると、タルコフスキーは結構嫌な人だったようで(製作段階で喧嘩別れした人の名前は「忘れた」としてクレジットに出さないとか)、ソクーロフはいい人ですからね!
D「マリア」«Мария»1975年(第1部)・1988年(第2部)
★農村の女性マリヤ、その娘に取材した、その後のエレジー・シリーズへの萌芽が窺えるけれど、割とまともなドキュメンタリー。でも、第2部冒頭の長まわしは只者ではない。
E「ソルジェニーツィンとの対話」«Узел. Беседы с
Солженицыным»
1998年フランス
★劇場初公開作品。