2013年4月6日土曜日

◇ВЫСТАВКА(展覧会情報)今日から始まる、レーピンとチェブ&ゲーナ


①国立トレチャコフ美術館所蔵 レーピン展
201346日(土)~526日(日) 神奈川県立近代美術館 葉山

★日本各地を巡回していたレーピン展もいよいよ最後の巡回地、葉山にやってきました。近代美術館葉山館はノルシュテイン展を開催していたこともありましたね。ザ・ミュージアムでの展示とは作品の入れ替えが少々あるそうです。 
 
 
★地下一階の美術図書室の展示も必見です。


チェブラーシカとロシア・アニメーションの作家たち
20130406日〜0519日 高松市美術館

★このあと、20130712日〜0901日 八王子市夢美術館、20131116日〜20140115日(予定) 兵庫県立円山川公苑美術館と巡回します。

◇КИНОФИЛЬМ(映画情報)パワーアップ!ロシアン・カルト


アップリンクのロシアンカルト・アンコール!

53日(金)~56日(月)渋谷・アップリンク

★「カルト」っていうほどレアな作品は実はなく、普通に人気作品群だと思って観ればよい。いつの日か、「収容所惑星」完全版がこういう企画のラインナップに入ることがあるのだろうか?

前回の特集上映にあって今回の上映から外れた作品は、「アエリータ」「火を噴く惑星」「痛ましき無関心」「静かなる一頁」「セカンド・サークル」「ストーン クリミアの亡霊」。あらあ、アレクサンドロフが、ロボットのジョン君が!!

★今回の上映に加わったのは「ベルリン陥落」と「UFO少年アブドラジャン」。ホリダおっかさん、待っていたわ。 

①「ドウエル教授の首」«Завещание профессора Доуэля»
レオニード・メナケル監督1984年ソ連

★ソ連のSF作家アレクサンドル・べリャーエフのデビュー作『ドウエル教授の首』(1926年刊)の映画化。なんとも恐ろしい科学実験を平気でやってしまう人たちがいるものだが、原作者のべリャーエフは、そしてメナエル監督も、当時のソ連の「科学によって人間社会は無限に進歩していく」という素朴で明るい未来を本気で信じていたのだろうと思われる。今となっては絶対にこの手の映画は作られない、その意味では貴重。

②「両棲人間」«Человек-амфибия»
ゲンナージー・カザンスキー/ウラジーミル・チェボタリョフ監督1961年ソ連

★おごった人間の「産物」に酷い結末。人類はどう責任をとるつもりなのか?重い内容だが、やはり妙に明るい進歩史観。①と同じくべリャーエフ原作のジュブナイル(児童文学)。『映画に学ぶロシア語収録。

③「宇宙飛行」«Космический рейс»
ヴァシリー・ジュラヴリョフ監督1935年ソ連

基本的には真面目なSF映画(宇宙飛行士なのに遅刻するなよ、などと突っ込めるが。宇宙飛行の父、ロケットの父と称されるコンスタンチン・ツィオルコフスキー監修なのだ)。悪人はいないし、ラストでおおいにほっとする。必見。と言って何度も観に行っている私はいい加減DVDを買うべきではないだろうか?

「妖婆 死棺の呪い」«Вий»
アレクサンドル・プトゥシコ監修コンスタンチン・エルショフ、ゲオルギー・クロパチェフ監督1967年ソ連
原作:ニコライ・ゴーゴリ著『ヴィー』(岩波文庫『昔気質の地主たち  附 ヴィー(地妖)』収録)

★ゴーゴリの原作は十分怖いのかもしれませんが…怖くない!妙に明るいホラー映画になっています。且つウクライナの田園が美しい。ナターリヤ・ワルレイはとにかく異界の美女がよく似合う。ソ連の特撮王プトゥシコ大好き、大必見!

「不思議惑星キン・ザ・ザ!」«Кин-дза-дза! »
ゲオルギー・ダネリヤ監督1986年ソ連

★マシコフおじさん=ロシアの二枚目スタニスラフ・リュプシン(「私は二十歳」«Мне двадцать лет (Застава Ильича)»1965年)のスラーヴァ、ミハルコフ監督の「五つの夜に」«Пять вечеров»1978年)、「剣と盾」«Щит и меч»シリーズ(1968年))。人が変ったようにクー!しているのが衝撃的!すばらしい。『映画に学ぶロシア語』収録。アニメーションでのリメイク進行中。

「日陽はしづかに発酵し…」«Дни затмения»
アレクサンドル・ソクーロフ監督1988年ソ連
原作:ストルガツキー兄弟著『世界終末十億年前』群像社

★タルコフスキーがそうだったように、原作の雰囲気だけ借用して、後は自分の世界を作ってしまっているソクーロフ。トルクメニスタンの沙漠が暑くて暑くてたまらなそうで、観ていて辛いただただ不条理の世界。

UFO少年アブドラジャン」«Абдуладжан, или посвещается Стивену Спилбергу»
ズリフィカール・ムサコフ監督1992年ウズベキスタン

★おっかないけど愛情深いおっかさんのホリダ(トゥチ・ユスポワ)が魅力的!それに比べておとっつぁんのバザルバイは日和見の小心者!コルホーズの農民たちが農機具返還を求めて議長に詰め寄る場面、クーワ・カエセ(鍬、返せ)!」と聞こえるので耳を澄まそう。UFOに出会いたかった将軍は「モスクワは涙を信じない」の監督さん。「ナイト・ウォッチ」「デイ・ウォッチ」にもオタク役?で出演していましたね。

「ベルリン陥落」«Падение Берлина»
ミハイル・チアウレリ監督1949

★スターリン礼賛映画の典型として筆頭に挙げられるのがこの作品。娘のソフィコはパラジャーノフやサディコフ等なかなかアヴァンギャルドな、というか反体制な作品に出演していますが。なお、日本語のウィキペディアには「ソ連初のカラー映画であった。」と謎なことが未だに書かれています(ソ連のカラー映画第一号はニコライ・エック監督の「うぐいす グルニャ・コルナコーワ」«Груня Корнакова (Соловей-соловушка)»1936年)。

2013年3月9日土曜日

◇КИНОФИЛЬМ(映画情報)「ベルトルッチの分身」


「ベルトルッチの分身」«Партнёр»

ベルナルド・ベルトルッチ監督1968年イタリア
39日(土)~45日(金) 渋谷・シアターイメージフォーラム

★フョードル・ドストエフスキーの『分身』«Двойник»原作。但し、かなり換骨奪胎したもの。

★「殺し」「革命前夜」と合わせて「ベルナルド・ベルトルッチ長編監督デビュー50周年記念企画・ベルトルッチ職傑作選」。その目玉作品。

2013年3月4日月曜日

◇СПЕКТАКЛЬ(演劇情報)「女三人のシベリア鉄道」


女三人、実は女四人、シベリア鉄道。めざせモスクワ、目指せパリ

「女三人のシベリア鉄道」

劇団銅鑼公演 2014312日(水)~318日(火) 六本木・俳優座劇場
森まゆみ原作・脚本 野崎美子演出

★子どもたちを日本に残し、パリに遊学中の夫を追ってきた与謝野晶子、“恋人”湯浅芳子とともに革命後のモスクワに留学しに来たブルジョアお嬢様中條百合子(後の宮本百合子)、しがらみをふっ切ってパリへの道中ロシアの市井の人々と交流する庶民派林芙美子。彼女らの足跡を辿る現代の物書きが。それぞれの旅、それぞれの人生、それぞれの文学、それぞれのシベリア鉄道。同名のノンフィクション(集英社刊)の舞台化。公演は来年だが、今から楽しみだ!

2013年3月3日日曜日

◇КИНОФИЛЬМ(映画情報)そんなにカルトではないけれど


特集上映ロシアンカルト
316日(土)~324日(日)渋谷・アップリンク→5月3日~5月6日のアンコール上映についてはこちら

★「カルト」っていうほどレアな作品は実はないのだ。私は全部観たことあるので、もっと新しい作品を入れたラインナップにして欲しかった。

 
「ドウエル教授の首」«Завещание профессора Доуэля»
レオニード・メナケル監督1984年ソ連

★ソ連のSF作家アレクサンドル・べリャーエフのデビュー作『ドウエル教授の首』(1926年刊)の映画化。なんとも恐ろしい科学実験を平気でやってしまう人たちがいるものだが、原作者のべリャーエフは、そしてメナエル監督も、当時のソ連の「科学によって人間社会は無限に進歩していく」という素朴で明るい未来を本気で信じていたのだろうと思われる。今となっては絶対にこの手の映画は作られない、その意味では貴重。

 
「両棲人間」«Человек-амфибия»
ゲンナージー・カザンスキー/ウラジーミル・チェボタリョフ監督1961年ソ連

★おごった人間の「産物」に酷い結末。人類はどう責任をとるつもりなのか?重い内容だが、やはり妙に明るい進歩史観。①と同じくべリャーエフ原作のジュブナイル(児童文学)。映画ロシア語収録。

 
「宇宙飛行」«Космический рейс»
ヴァシリー・ジュラヴリョフ監督1935年ソ連

基本的には真面目なSF映画(宇宙飛行士なのに遅刻するなよ、などと突っ込めるが。宇宙飛行の父、ロケットの父と称されるコンスタンチン・ツィオルコフスキー監修なのだ)。悪人はいないし、ラストでおおいにほっとする。必見。と言って何度も観に行っている私はいい加減DVDを買うべきではないだろうか?


「アエリータ」«Аэлита»
ヤーコフ・プロタザーノフ監督1924年ソ連
原作:『アエリータ』アレクセイ・トルストイ著

★ソ連初期SFの大傑作。アレクサンドラ・エクステルのまさにアヴァンギャルド!!の衣装を見るだけでも価値ありの作品。ニコライ・バターロフ、ニコライ・ツェレテリ、ユリヤ・ソンツェワ、イーゴリ・イリインスキーら俳優陣も豪華。アップリンクのチラシには「トルストイ原作の斬新なSF!」とあるが、これだとレフ・トルストイと間違える人がきっといる。というかそれが狙いなのだろうか、アップリンクとしては。

 
「火を噴く惑星」«Планета бурь»
パーヴェル・クルシャンツェフ監督1962年ソ連

★金星に行ってみたら何だか大サービスでプテラノドン風だのブラキオサウルス風だのティラノザウルス風だの恐竜がやたらと出てくる(註:ブラキオサウルスは恐竜ではありませんが)!それだけでも胸熱なのに、敬語でお願いしないと(しかもロシア語の)言うことを聞かないロボットのジョン君が意味不明な行動をするし、後はマーシャが、マーシャがねえ。結末に関してはまあ謎は謎として楽しむべし。必見。(こら、アップリンクのチラシを書いた人!食べられそうになったのは●●●でしょ!)

 
「妖婆 死棺の呪い」«Вий»
アレクサンドル・プトゥシコ監修コンスタンチン・エルショフ、ゲオルギー・クロパチェフ監督1967年ソ連
原作:ニコライ・ゴーゴリ著『ヴィー』(岩波文庫『昔気質の地主たち  附 ヴィー(地妖)』収録)

★ゴーゴリの原作は十分怖いのかもしれませんが…怖くない!妙に明るいホラー映画になっています。且つウクライナの田園が美しい。ナターリヤ・ワルレイはとにかく異界の美女がよく似合う。ソ連の特撮王プトゥシコ大好き、大必見!

 
「不思議惑星キン・ザ・ザ!」«Кин-дза-дза! »
ゲオルギー・ダネリヤ監督1986年ソ連

★マシコフおじさん=ロシアの二枚目スタニスラフ・リュプシン(「私は二十歳」«Мне двадцать лет (Застава Ильича)»1965年)のスラーヴァ、ミハルコフ監督の「五つの夜に」«Пять вечеров»1978年)、「剣と盾」«Щит и меч»シリーズ(1968年))。人が変ったようにクー!しているのが衝撃的!すばらしい。映画ロシア語収録。

 
「日陽はしづかに発酵し…」«Дни затмения»アレクサンドル・ソクーロフ監督1988年ソ連
原作:ストルガツキー兄弟著『世界終末十億年前』群像社

★タルコフスキーがそうだったように、原作の雰囲気だけ借用して、後は自分の世界を作ってしまっているソクーロフ。トルクメニスタンの沙漠が暑くて暑くてたまらなそうで、観ていて辛いただただ不条理の世界。


「痛ましき無関心」«Скорбное бесчувствие»
アレクサンドル・ソクーロフ監督1983年ソ連
原作:バーナード・ショー著『傷心の家』

★ミハルコフの「機械じかけのピアノのための未完成の戯曲」«Неоконченная пьеса для механического пианино»みたい。特に結末は『プラトーノフ』や『ワーニャ伯父さん』『かもめ』…いずれにしろチェーホフ風。ソクーロフにしてはかなり台詞が多い。

「静かなる一頁」«Тихие страницы»
アレクサンドル・ソクーロフ監督1993年ロシア
原作:フョードル・ドストエフスキー『罪と罰』

★割と眠気を誘う。主人公を演じるアレクサンドル・チュレドニクは「ボヴァリー夫人」にエマの愛人役で出演していた。ソクーロフの好みのタイプらしい。ロシア語を勉強し始めた頃にこれを観て「ロシア映画ってこんなか?!」と動揺したものだったが、こんなではないものもあると知って安心した。

 
「セカンド・サークル」«Круг второй»
アレクサンドル・ソクーロフ監督1990年ソ連

★当時レニングラード工科大学の学生だったピョートル・アレクサンドロフ。今どうしているの?葬儀屋役の素人女性はきっと元気でしょう。続きは「ストーン―クリミアの亡霊」

「ストーン クリミアの亡霊」«Камень»
アレクサンドル・ソクーロフ監督1992年ロシア

★チェーホフの亡霊をレオニード・モズガボイ(ソクーロフ作品でヒトラーやレーニンを演じている人)、博物館管理人をピョートル・アレクサンドロフ、っていうことで「セカンド・サークル」⑪の続きという設定。チェーホフ(の亡霊)は医者魂を発揮してアレクサンドロフに「顔色が悪い。鉄分を摂るように」と進言。ペーチャ、君はどこに行ったの?

2013年1月4日金曜日

甦る!20世紀のカネフスキー ◇КИНОФИЛЬМ(映画情報)


ヴィターリー・カネフスキー監督特集
119日(土)~21日(金) 渋谷・ユーロスペース 

動くな、死ね、甦れ!」«Замси УмриВоскресни!»ヴィターリー・カネフスキー監督1989年ソ連

ひとりで生きる」«Самостоятельная жизнь»ヴィターリー・カネフスキー監督1991年ソ連・フランス

「ぼくら、20世紀の子供たち」«Мы дети XX века»ヴィターリー・カネフスキー監督1993年ロシア・フランス

★忽然と現れた超遅咲きの天才、カネフスキー。①では、抑留日本人の歌う「夕焼け小焼け」の歌声が胸に滲みる(日本語の歌詞が文句なく自然な発音)。しかし、結局のところ男の甘えを美しく描こうとした作品だという思いが残り、②はやっぱり、「何、甘えてんだよ、この子は!」な続編であり、③に登場するパーシャは案の定なのだった。周囲が何とか見守りきれなかったのだろうか?ディナーラは女優として着々とキャリアを重ねている。(現在出演作の「愛について、ある土曜日の面会室」Нам бы только день простоять...がシネスイッチ銀座で上映中。が、監督とパーシャはこの3作限定の幻の存在に。

◇ВЫСТАВКА 2013年の展覧会情報

今のところわかっているもの
プーシキン美術館展 フランス絵画300
2013426日(金)~623日(日)愛知県美術館
76日(土)~916日(月・祝)横浜美術館
928日(土)~128日(日)神戸市立博物館

★2011年開催予定が東日本大震災と原発事故のために中止になったもの。ようやく開催の運びとなりました。
 
 

『佐野碩と世界演劇―日本・ロシア・メキシコ “芸術は民衆のものだ”―』展
201331日(金)~2013522日(木)
早稲田大学坪内博士記念演劇博物館演劇博物館2F 企画展示室Ⅰ
入場無料

☆関連演劇講座
シンポジウム『佐野碩、演劇で世界に勝負を挑む!
―日本からロシア・欧州へ、そして北米・南米へ―』
31日(金)~3日(日)
メキシコ、ロシアの研究者による講演のほか、佐野碩に関する映像の上映も行います。


下記の展覧会は、昨年からの巡回展です。
国立トレチャコフ美術館所蔵 レーピン展
2013216日(土)~330日(土) 姫路市立美術館
201346日(土)~526日(日) 神奈川県立近代美術館 葉山
★葉山での展示は昨年のザ・ミュージアムで行われた展覧会と少し作品の入れ替えがあります。
 
チェブラーシカとロシア・アニメーションの作家たち
20130406日〜0519日(予定) 高松市美術館
20130712日〜0901日 八王子市夢美術館
20131116日〜20140115日(予定) 兵庫県立円山川公苑美術館

 ↓は開催中です。急いで。

ふぉりくろーる。冬のロシア絵本展2012
2012127日~2013113日 1220 [火曜休]
場所:中目黒dessin|デッサン 東京都目黒区東山1-9-7-1F